産後の腱鞘炎｜板橋本町接骨院

産後の腱鞘炎は、手首の使いすぎ、ホルモンバランスの変化、そして抱っこや授乳時の姿勢の問題が重なって起こると当院では考えています。

産後は赤ちゃんの抱っこやおむつ替え、授乳など、手首に負担がかかる動作が1日に何十回も繰り返されます。特に新生児期は首が座っていないため、手首を反らせた状態で頭を支えることが多く、手首の腱に過度な負担がかかります。

さらに、妊娠中から産後にかけてはホルモンバランスが大きく変化します。特にプロゲステロンというホルモンの影響で、腱を覆う腱鞘が浮腫みやすく、炎症を起こしやすい状態になっています。これにより、普段なら問題ない動作でも腱鞘炎を発症しやすくなるのです。

加えて、抱っこや授乳時の姿勢も重要です。猫背や肩が前に入った姿勢で抱っこを続けると、肩や腕、手首に余計な力が入り、手首への負担がさらに増加します。骨盤や背骨の歪みがあると全身のバランスが崩れ、手首だけでなく肩や腕全体に負担が分散されず、手首に集中してしまいます。

つまり、手首への過度な負担、ホルモンの影響による炎症の起こりやすさ、そして不良姿勢による負担の集中が産後の腱鞘炎に繋がっていると考えております。

産後の腱鞘炎を放っておくと、痛みがどんどん悪化し、育児にも大きな支障が出てきます。

・痛みがどんどん悪化する
最初は抱っこの時だけ少し痛む程度だったものが、放っておくと安静にしていても痛むようになります。手首を動かすたびにズキズキと痛み、夜中も痛みで目が覚めることも。腱鞘の炎症が進行し、腫れや熱感も強くなって、最悪の場合は手術が必要になることもあります。

・育児がもっと大変になる
手首の痛みがひどくなると、抱っこやおむつ替えといった基本的な育児動作ができなくなります。授乳の時に赤ちゃんを支えられない、ミルクの調乳でペットボトルが開けられない、離乳食を作る時に包丁が握れないなど、日常生活のあらゆる場面で困難が生じます。

・慢性化して治りにくくなる
腱鞘炎を放置すると、炎症が慢性化して治りにくくなります。一度慢性化すると、ちょっとした動作でもすぐに痛みがぶり返し、完治までに何ヶ月、場合によっては何年もかかってしまうこともあります。

早めにケアすることで、このような悪循環を防ぐことができます。

産後の腱鞘炎を改善するには、姿勢を整えて手首への負担を減らし、炎症を抑えることが必要です。

・姿勢を改善して手首への負担を軽減
産後の腱鞘炎の根本原因は、抱っこや授乳時の不良姿勢にあります。猫背や肩が前に入った姿勢では、肩や腕、手首に余計な力が入り、手首への負担が集中してしまいます。まず骨盤から背骨、肩甲骨の位置を整えることで、全身のバランスが改善され、手首だけに負担が集中しない身体の使い方ができるようになります。
姿勢が整うと、肩や腕の筋肉も緩み、手首にかかる負荷が分散されます。これにより、手首の腱や腱鞘への圧迫が減り、炎症が自然と治まっていきます。

・ホルモンの影響を理解する
産後はホルモンバランスの影響で腱鞘が浮腫みやすく、炎症を起こしやすい状態です。特に産後6ヶ月〜授乳が終わるまでの期間は、この影響が続きます。この時期は特に手首への負担を減らすことが重要です。姿勢を整えて負担を軽減することで、ホルモンの影響による炎症の悪化を防ぎ、回復を早めることができます。
つまり、姿勢を整えて手首への負担を減らすことで、腱鞘への圧迫が軽減され、炎症が治まり、産後の腱鞘炎を根本から改善することができます。

産後の腱鞘炎の改善には、当院の「手技療法」と「産後骨格矯正」が特に効果的です。

・手技療法
手首や前腕、肩周りの筋肉を丁寧にほぐす施術です。硬くなった筋肉を緩めることで、手首の腱や腱鞘への圧迫が軽減され、炎症が治まりやすくなります。また、血流も改善されるため、腫れや痛みが和らいでいきます。手首だけでなく、肩や腕全体の筋肉にアプローチすることで、手首への負担を分散させることができます。

・産後骨格矯正
産後の歪んだ骨盤や背骨、肩甲骨の位置を整える専門的な施術です。抱っこや授乳で前かがみになった姿勢を改善し、骨盤から肩まで全身のバランスを正常に戻していきます。姿勢が整うことで、手首だけに負担が集中することなく、肩や腕全体で赤ちゃんを支えられるようになります。これにより手首への負荷が大幅に軽減され、腱鞘への圧迫も減少します。
この2つの施術を組み合わせることで、患部への直接アプローチと全身の姿勢改善を同時に行い、産後の腱鞘炎を効果的に改善していきます。

当院の手技療法と産後骨格矯正を受けることで、以下のような改善が期待できます。

・痛みが楽になる
手首や腕の筋肉が緩むことで、腱や腱鞘への圧迫が減り、痛みが和らいでいきます。抱っこの時のズキズキとした痛みが軽減され、手首を動かすことが楽になります。腫れや熱感も引いていき、朝起きた時の手首のこわばりも改善されていきます。

・育児動作が楽になる
姿勢が整うことで、抱っこやおむつ替え、授乳といった育児動作が楽にできるようになります。手首だけでなく全身でバランスよく赤ちゃんを支えられるため、長時間の抱っこも苦痛ではなくなります。ミルクの調乳や離乳食作りも、手首に負担をかけずにできるようになります。

・日常生活が快適になる
ペットボトルの蓋が開けられる、ドアノブを回せる、洗濯物が絞れるなど、日常生活の細かな動作がスムーズにできるようになります。家事や買い物も手首を気にせず行えるようになり、ストレスなく過ごせるようになります。

産後の腱鞘炎の改善には、個人差はありますが継続的なケアが重要です。当院では以下のような改善過程を考えています。

3か月：軽度変化期
手技療法と産後骨格矯正により、手首や腕の筋肉が緩み始め、姿勢も少しずつ整ってくる時期です。手首の痛みに軽度の変化が現れ、抱っこやおむつ替えが少し楽になり始めます。

6か月：症状改善期
姿勢が安定し、全身のバランスが整ってくる時期です。手首の痛みが明らかに改善され、育児動作がスムーズにできるようになります。炎症も治まり、日常生活でほとんど痛みを感じなくなってきます。

12か月：脳定着期
正しい姿勢や身体の使い方が定着し、症状の再発リスクが大幅に減少する時期です。手首に負担をかけない抱っこの仕方や授乳姿勢が自然と身につき、産後の腱鞘炎の根本的な改善が完成します。
育児をしながらの治療になりますので、焦らず継続的にケアを続けることで、手首の痛みから解放された快適な育児生活を取り戻しましょう。